2026-08-13 13:13

『リューズレイ人形師』(レルーリ・ユーレン)

ラヴェニール文明時代の伝説的な踊り手であるリューズレイに偏執的な恋愛感情を抱き、徹底してリューズレイの再現を目的とした人形制作のみに明け暮れた「リューズレイ人形師」レルーリ・ユーレンの自伝。ほとんど妄想であると言ってもよいほどに主観の程度が強く、その上、上品とは言いかねる記述が延々と連ねられているため、読むことに精神的苦痛を感じる読者が多く、実父が出版を差し止めるよう提訴し、自らも判決が出るまでの間、入手できる限り入手して焚書したという逸話は有名。

原書言語:ラヴェニール語

著者情報

レルーリ・ユーレン レヴァティスの人形師。生涯、ラヴェニール文明時代の、ヴェルナトールの妹として知られる舞踏家リューズレイの人形のみを徹底的に作り続けたことで有名。そのため、「人形師」ではなく、「リューズレイ人形師」と呼ばれることが多い。

作品は非常に高く評価されているが、存命中の発言、行動などが極めて過激なもの且つ、上品とはお世辞にも言えない内容(主に性的な内容)であった為、人格的にはあまり褒められることはない(率直に言えば嫌悪されることが多い)人物である。

幼少時に、ラヴェニール舞踊院にて、ラヴェニール文明時代の記録映像による、「リューズレイの舞」を鑑賞したことで、リューズレイに激しい、異常とも言える執着を抱き、「リューズレイ人形師」の道へと進むことになる。なお、両親には勘当されている。

旅行中に事故死しているが、その死には不自然な点も多く、ラヴェニール教徒として息子の言動を強く恥じていた父親による暗殺の可能性も示唆されている。

訳注

リューズレイ

ラヴェニール文明が「美の追究」の為に創り上げた、瞬見永執の美貌、人間離れした身体能力などを持つ伝説的な人種である「セレンディール人」の完成形と言われ、ルナレティーやレナティス、ヴェルリーズらと共に、人類史上、最も美しい女性として常にその名が挙げられる人物。

ラヴェニール文明時代、リューズで最高の踊り手と謳われ、千人を相手に舞を終える(つまり、一切触れられることなく千人全員を斬った)という伝説的な偉業「千刃不掠」を成した。

ラヴェニール文明時代の絶対的な権力者として君臨し、恐れられた伝説的な王ヴェルナトールの双子の妹としても有名。

その美貌により、旋律画創始者ヴァナス・リエンや大作曲家レルーディ・イストレイ、ラーザル・レフィーリー、イーレリー・アザルーディスなど数多の男たちを魅了し、その人生を狂わせつつも、その狂気や欲望、憧憬、期待と絶望などが織りなす悲劇もまた、リューズレイの生み出した美として文学や音楽など様々な形で人々を魅惑し続けてきた。

ヴェルナトールと共にラヴェニール文明の象徴的存在となっている。